快適な環境を追求する
著者: 舘野 祐一あなたは1日のうち、一体どれぐらいの時間をコーディングに費やしますか?1時間の人もいるでしょうし、10時間の人もいるでしょう。ほほ毎日続けるとしたら、一生でどれぐらいの時間をコーディングすることでしょうか。
私たちはコーディングをしている時、コードを書く以外にも様々なことを行っています。エディタを操作する・ビルドする・テストを走らせる・ドキュメントを閲覧する・必要なライブラリをインストールする・キーボードを叩く・画面を見る・椅子に座る、などなど細かく挙げるときりがありません。
たとえばエディタを操作することを考えてみましょう。エディタ上であるメソッドが定義されているソースを開きたいため毎回毎回いちいちgrepを駆使して該当ファイルを見つけて開く、なんて経験ありませんか?エディタ自体に簡単に目的のソースを開ける機能があるかもしれませんし、探せば誰かが有効なプラグインを公開していて、より便利にエディタを扱えるようになるかもしれません。
たとえばテストを実行することを考えてみましょう。あなたのプロジェクトはすべてのテストを実行するのに20分かかります。あなたはこの時間を何に使いますか?同僚とチャットする・トイレに行く・ドキュメントを読む、ということはできますが結局は20分の待ち時間が発生します。しかしながらテスト自体をより高速に実行させる手法を調べて、並列にテストを実行できる環境を整えて待ち時間が半分になったとすると、残り半分の10分の時間をより有効に使えるでしょう。
たとえば画面を見ることを考えてみましょう。果たしてあなたの目に映っているコードが書かれた文字や配色は見やすいでしょうか?たとえば表示される文字でも、自分が見やすいと思うフォントに変更してみたり、最適なフォントサイズに変えてみると、今までデフォルトで表示されている画面より快適に見ることが出来るでしょう。端末の背景色が白?それなら黒に変えてみましょう。自分にあった見やすい色を探してみましょう。
このように身の回りの環境を改善することで、毎回の作業が効率よくなり、時間を有効に活用できるようになり、快適にコーディングすることが出来るようになります。
快適な環境を追求するにはちょっとした時間の投資が必要になりますが、この投資は決して無駄にはならないでしょう。プログラムをリファクタリングし、より抽象化され高速な、バグのないコードを生み出すことに集中することも大切なことです。新しい言語やプログラミング手法を取り入れ、プログラマとしてスキルアップすることももちろん大切なことです。ですが、ちょっと時間を割いて快適な環境づくりを行うことで、コーディングするための時間をより快適に過ごすことができるようになります。それは一生のうち、かなりの時間が快適になることを意味するのです。
さあ、あなたも快適な環境を作ることにどん欲になりましょう。